この試験で確認すること
中央が鮮明でも使用可能な被写界深度は分かりません。必要な全高さ・視野位置で最小対象を確認します。
本稿はメーカーに依存しない立上げ試験の方法です。設定変更前に、使用するカメラ、レンズ、センサ、制御装置の型式別マニュアルを確認してください。計算表の数値は仮定例であり、Deyi Visionの実測結果や製品仕様ではありません。
鮮明さを判断する前に検査対象の特徴を定義します。大きな輪郭が見えていても、細い傷や近接したエッジが背景に埋もれる場合があります。分解すべき特徴、出現位置、それに依存する判定を明確にしてください。この試験で示すのはその要件に使える性能であり、レンズの無条件の被写界深度ではありません。
適用条件
高さ範囲、特徴サイズ、最低コントラストを先に決めます。寸法検査ではスケール安定性も必要で、鮮明さだけでは正しい寸法を保証しません。
実際の治具と部品から必要な高さ範囲を測り、着座のばらつきも含めます。ターゲット面の向きを管理し、高さ試験が気付かず傾き試験にならないようにします。許容されるワーク高さの変動とカメラ取付の変動は分けてください。画像が変わる原因が異なるため、実機で両方が起こる場合は別々の証拠が必要です。
試験機材と記録
解像度ターゲット、高さシムまたはZステージ、基準寸法を用意します。作動距離、波長、公称高さの焦点を固定し、露光補償を記録します。
高さを変える各系列の前に、フォーカスリング位置と絞り設定を記録します。各視野位置で同じ特徴を使い、実際の寸法を明示します。シムや移動ステージがターゲットを曲げたり照明を変えたりせず動かすことを確認してください。生画像と設定を保存し、エッジの見え方は同じ表示スケールで比較します。
試験手順
- 対応するf/4、f/8、f/16で高さ−2、0、+2 mmを撮る。
- 高さごとに再合焦せず、中央と四隅で繰り返す。
- コントラスト、エッジ幅、寸法誤差を記録し、本番の許容範囲内で照明と露光を調整する。
- 選択設定で実部品の高さ両端を試し、再取付後も繰り返す。
高さ両端を試した後に公称高さへ戻し、治具やターゲットがずれていないか確認します。各高さで再合焦しないでください。それでは固定構成の被写界深度ではなく再合焦の繰返しを測ることになります。絞り変更に合わせて再合焦した場合は別構成の試験として記録し、焦点を固定した証拠と個別に最適化した結果の両方を保存します。
仮定条件による計算表
仮定の最低コントラストは順に0.18、0.31、0.21です。事前基準0.25ならf/8だけが合格します。さらに絞ると回折で解像度を失うことがあります。
contrast = (I_max - I_min) / (I_max + I_min)
required_z = [-2, 0, +2] mm
minimum_contrast_example: f/4=0.18; f/8=0.31; f/16=0.21
acceptance_example: minimum_contrast >= 0.25| 項目 | 仮定値 | 意味 |
|---|---|---|
| f/4の最低対比 | 0.18 | 仮定基準0.25未満 |
| f/8の最低対比 | 0.31 | この例では合格 |
| f/16の最低対比 | 0.21 | 解像度低下の可能性 |
計算表は各絞りのマトリクスにおける最悪セルとして読みます。平均がよくても視野の隅や高さ端で失敗している場合があります。同じ特徴に定義済みのコントラスト式を適用し、無関係な表面模様を領域に含めないでください。コントラストが合格して寸法誤差が不合格なら、その測定には不適切と報告し、両指標を楽観的な総合点にまとめないでください。
試験の流れ
試験の流れ
必要高さと絞りを組み合わせ、平均ではなく最悪セルを評価します。
- 高さ−2
- 公称
- 高さ+2
- 絞り
マトリクス図は記録の構造であり、すべての場所で同じ性能が得られるという予測ではありません。各セルに生画像と特徴の結果を対応付けます。欠測や無効撮像は明記し、隣の結果で代用しないでください。最も厳しい位置の証拠がなければ、指定した高さ範囲全体を確認したとは言えません。
結果の読み方
結果の読み方
焦点は固定したまま試料を奥行方向に動かし、四隅も別に確認します。
- 近い面
- 公称面
- 遠い面
- 固定焦点
配置図は撮像系を固定し、ワークの高さだけを変えることを表します。手前側と奥側の限界が対称になるとは限らないため、公称高さの両側の結果を保持します。基準寸法とエッジコントラストは別々に比較してください。エッジがはっきり見えても位置や倍率が変わる場合があり、見かけの鮮明さは測定精度ではありません。
トラブルシューティング
- 中央だけ良い場合は像面湾曲やレンズ限界を確認する。
- 鮮明でも寸法が変わる場合は倍率や遠近誤差であり絞りだけでは解決しない。
絞りを閉じて全位置が悪化する場合は、検出感度を上げる前に最も細かいターゲット特徴と信号量を比較します。特定の視野だけが失敗するなら、ターゲット配置とその場所のレンズ性能を調べます。静止ターゲットの画像が変動する場合、被写界深度の限界と解釈する前に振動、露光、照明安定性を確認してください。
受入判定と引継ぎ
全セルのコントラストと寸法誤差が検証済み露光で合格することを確認します。最良画像だけでなく全表を保存し、倍率変動が支配的ならテレセントリックを評価します。
生データ、設定、試料ID、判定限界を一式で保存してください。関連製品と事前準備のガイドを参照し、記録した要件をDeyi Visionに相談できます。
選んだ絞りを、必要な特徴を持つ実部品で高さ限界と指定視野位置まで検証します。取付部を外して再設置した後にも、保存した機械基準で再確認します。許容される焦点・治具条件とマトリクス再試験の条件を記録してください。成功セルと失敗セルを併せて保存すると、最良画像だけでなく運用範囲の境界を引き継げます。
出典と技術資料
出典は、本記事の手法と限界を確認するための資料です。確認例は選定の参考であり、量産での受入判定には実際のサンプルによる証拠が必要です。
- Depth of Field and Depth of FocusEdmund Optics確認日
- Gauging Depth of Field in Your Imaging SystemEdmund Optics確認日
部品と選定の参考資料
- マシンビジョンレンズ選択ガイド
- テレセントリックレンズと通常のレンズ
- マシンビジョン レンズ
- Dimension Measurement · 英語の参考資料
- Telecentric Lenses · 英語の参考資料
- Instant Measuring Systems · 英語の参考資料
- テレセントリックレンズの基礎
- テレセントリックレンズとは何ですか?
- プレス部品の高速寸法測定
- 寸法検査のカメラ設定:光学系と計測平面の有効性を確認する手順
- 寸法検査の照明とエッジ領域:測る境界を安定させる確認手順: 手順と記録による確認
- 寸法検査の偏りとドリフトを診断する:基準器との差から原因を追う
- カメラ校正を全視野で検証する
- 画像寸法測定の不確かさ表を作成する
- サブピクセルエッジの繰返し性と偏りを分けて試験する

